栄養が豊富なたまごは、和食では、たまごかけごはんや卵焼き、
洋食では、目玉焼きと朝食にも取り入れられています。

1日の始まりに食べて力がでるということで、
現在は、プロテインを飲みますが、昔から、
たまごで良質な高たんぱくをとってきたのでしょう。

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食べ過ぎはダイエットの大敵!?卵のカロリーってどれくらい?

では、たまごのカロリーなど、ある女性の
お悩みを交えてみていきます。

《お悩み相談:21歳女性》
恥ずかしながら、遊びすぎてお金がなくなり、
食費節約のために卵を買い込みました。

ですが、卵の食べ過ぎは体に問題があるか不安になって、調べています。

 

 

 

 

《お悩み解答》
まだお若いですから、遊びたいのは仕方ないですよね。
結論から言うと、卵はとても栄養があって体に良い食材ですよ。

卵の1日の推奨摂取量や栄養などからご紹介していきたいと思います。

<1日1個は昔の迷信>

 

 

 

 

昔から『卵は一日一個にしないとコレステロール値が上がる』
と言われてきました。

しかし厚生労働省は2015年、日本人の食事摂取基準から
コレステロールの上限値を撤廃しました。

卵の摂取量と高コレステロールによって引き起こされる
循環器系の病気の発症との間に関連性がないという
研究報告が多くなり、コレステロール目標値には
十分な科学的根拠がないとされたためです。

 

 

 

 

なので、一般的には1日2~3個ほどは食べても害はないでしょう。

食品のコレステロールをどのくらい吸収するかは、
20~80%と個人差が大きく、卵を食べて悪玉コレステロールが
増えやすい体質でなければ、もう少し食べても大丈夫だと思います。

参考資料

https://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/148.html

<卵の成分内訳>

 

 

 

 

ビタミンやミネラルを含む栄養成分の全容は
https://calorie.slism.jp/112004/
の栄養分リストを見ていただきたいのですが、

卵160gとして

カロリー:91kcal
タンパク質:7.38g
脂質:6.18g
炭水化物:0.18g

となります。

脂質が多い気がしますが、
リン脂質という体に大事な脂質(後述)が
30%を占めますので、あまり悪い
イメージを抱かないで下さい。

あとの70%は中性脂肪ですが、これも摂取量が
少なすぎても疲れやすくなったりスタミナが回復しなかったり、
冷え性や肌荒れ、抜け毛、免疫力低下につながるので、
必要な中性脂肪だと考えて下さい。

すでに少し触れましたが、卵は上質なアミノ酸を
持つタンパク質をたっぷり含んでいます。

 

 

 

 

ビタミンは、主要なものに絞ると、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、
ビタミンB1、B2、B6、B12、葉酸(ビタミンB9)ビタミンK、パントテン酸(ビタミンB5)、
パントテン酸(ビタミンB7)を含んでいます。

ミネラルは、主として、鉄分、亜鉛、セレン、モリブデンを多く含んでいます。

参考資料

http://www.kracie.co.jp/ph/coccoapo/magazine/06.html

食べ過ぎはダイエットの大敵!?卵のカロリーってどれくらい?

卵はダイエットには向かないのかどうかですが、
引きこもりがちで運動をしない、食べ物にマヨネーズや油をたっぷり加える
といった傾向がなければ、卵に足りないビタミンCと食物繊維を野菜などで
補うことを意識してとったり、置き換えダイエットとしてゆで卵を
食べることでむしろ体重は減ります。

 

 

 

 

 

<卵はダイエットの敵ではない、利用法によってはむしろ味方>

各種ビタミンや鉄分、血液を作る元になるタンパク質も
たっぷり含んでいるので、貧血がちで栄養状態もあまり良くない、
顔色はくすみがちな場合、卵中心の食生活を機に軽く運動など始めたら、
かなり健康的になれると思います。

同時に野菜なども摂ることも大切です。

参考資料

https://www.mylohas.net/2019/06/192432diet_egg.html

歌舞伎役者の市川海老蔵さんは役柄によって体重を絞る際は、
その都度、ゆで卵ダイエットを実行し、毎回成功しています。

ただ、栄養士と相談しておこなっているそうなので、
軽い気持ちで卵中心の食生活でダイエットもしくは体重維持をするなら、
やはりビタミンCと食物繊維を補いつつ食事制限をしていくことを
心がけましょう。

 

 

 

 

卵は『完全栄養食』と言われるほどタンパク質が豊富で、
そのアミノ酸スコア(必須アミノ酸バランス)も理想的です。

筋トレをやっている人にはゆで卵はプロテインに匹敵する
格好のタンパク源とのことです。

<卵は健康の味方>

 

 

 

 

コレステロール、まだ気になりますか?

コレステロール不足は、うつ病やがんの発症率を高め、
また、それらの病気や脳出血で死亡率が上がることが
分かっています。
(死亡率 男性で1.6倍、女性で1.4倍)

低すぎても危険があるということを認識しておきましょう。

卵1つMサイズのコレステロールの含有量は約210mg
また、それ以上に良質なタンパク源やビタミン源、
鉄分の供給源がより多く含まれています。

そもそもコレステロールの約80%は体内で作られますが、
食品のコレステロールを体内にどのくらい吸収するのかは、
20~80%と個人差が大きく、卵を摂取してコレステロール値が上がる
人もいる可能性もあります。

参考資料

https://www.kewpie.com/education/information/egg/health/

次に全卵の成分の詳細に触れたあと、コレステロールを
絞るやり方をご紹介しましょう。

<全卵の成分詳細>

脂質はリン脂質が30%、中性脂肪が70%であり、
リン脂質は細胞膜の主要な材料となり、
体内でのシグナル伝達でも重要な働きをしています。

卵のリン脂質は、11~12%のレシチン(フォスファチジルコリン)を
含み、このレシチンには約13%のコリンという成分が含まれています。

アルツハイマー型認知症の原因の1つは、コリンが原料の1つである
アセチルコリン量の減少です。

コリン不足=レシチン不足なので、レシチンの不足は
アルツハイマー認知症の引き金になりうるといえます。

レシチンには乳化作用があり、血管内壁に張り付いた
コレステロールを乳化して溶かし、余分なコレステロールが
血管壁に溜まるのを防ぎます。

レシチンが体内に多いと、善玉コレステロールが増え、
悪玉コレステロールが減少します。

肝臓の細胞を活性化させ、肝機能を保護する働きがあるため、
レシチンは脂肪肝を改善する効果があります。

また、コリンは肝臓で行われる脂質の代謝に必要で、
やはり脂肪肝を改善します。

 

 

 

 

 

レシチンの乳化作用は脂溶性ビタミンのビタミンA、ビタミンD、
ビタミンE、ビタミンKの吸収も促します。

ビタミンAは皮膚を健康に保つ働きがあり、
ビタミンEは肌を紫外線などの刺激から守って
シミやシワをできにくくします。

そのため、卵は美肌効果があるとも言えます。

では、卵の脂質、コレステロールが不安と思われる方には、
脂質をほぼカットする方法をご紹介します。

参考資料

http://www.nasufarm.com/topic/000014.html

<卵白と卵黄で大きく違う脂質含有量>

 

 

 

 

卵白の栄養の内訳は

https://calorie.slism.jp/112014/

を、

卵黄の栄養の内訳は

https://calorie.slism.jp/112010/

を見ていただきたいのですが、

一言で言えば、卵黄は卵の脂質のほとんどを含み、
一方で卵白はまったく脂質を含んでいません。

というわけで、卵の脂質の殆どをカットする方法は、
卵白のみを食べることです。

卵の栄養の大半は黄身に含まれています。

卵白もタンパク質は含みますが、
セレン、ビタミンB2、ビオチン程度含んでいます。

栄養不足、上記の卵黄の健康効果をカットしても、
脂肪を無くしたいのであれば、卵白のみ食べましょう。

生の卵白に含まれるアビジンという成分は
ビオチンと結合し、その吸収を妨げますので、
加熱して食べましょう。

卵が大きいと卵黄の大きさは変わらず、卵白が増えるので、
大きい卵のほうが卵白のみを食べるにはお得です。

 

 

 

 

残った卵黄の使い道は?

醤油づけや味噌漬けにしたり、米みそ・日本酒・砂糖と一緒に鍋に入れ
よく混ぜながら煮て玉味噌(高級和食でよく使われる味噌)にしたり、
カスタードクリームにしたりすれば、無駄にはなりませんね。

また、リンス・トリートメント代わりとして
髪に大量につけ、しばらくタオルで巻く、
顔のパックとしても効果が期待できます。

卵黄を冷凍保存する方法もあります。

解凍後の卵黄の柔らかさを維持したいときは、
少しカロリーが高くなりますが、余った卵黄の重さの20%の
砂糖を加えて溶きほぐしてから冷凍して下さい。

卵黄はMサイズ17~20gですが、複数保存するなら
食品用のはかりで計量してから砂糖の量を算出したほうが簡単です。

卵黄をそのまま冷凍すると、硬くなり、粘度も高くなり、
まったくの別物に変化しますので、卵黄の長期保存に
冷凍を選択するなら加糖しましょう。

参考資料

https://calorie.slism.jp/112014/

<全卵でも異様に食べ過ぎなければ平気>

卵の脂質をすべてカットする方法をご紹介しましたが、
リン脂質、特にレシチンの効果を書いたとおり、
黄身を含む全卵であっても、コレステロールや脂肪は
そこまで気にしなくても大丈夫です。

むしろ、卵に何を組み合わせて食べるかが重要になってきます。

 

 

 

ビタミンC源の生鮮野菜やくだもの、食物繊維源の海藻やきのこ、
そういったものを意識的に取り入れましょう。

参考資料

https://www.rehabilimemo.com/entry/2017/10/11/180150

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凍らしても大丈夫?買いすぎた卵って冷凍してもいいの?

安売りでたまごを買いすぎた時、沢山もらった時
長期保存する方法があったらと考えますよね。

しかし、卵をそのまま冷凍することは、おすすめしません。

卵には2週間ほどの賞味期限がありますが、
あくまでサルモネラ菌の繁殖を気にせず生で食べられる期限の
ことで、これを過ぎても加熱(70℃以上1分)すれば安全に食べられます。

日本卵業協会によると、サルモネラ菌の増殖が起こらない期限は、
7~9月で産卵後16日以内、4~6月および10~11月で産卵後25日以内、
12~3月で産卵後57日以内ということですが、
実際の売り場では安全を取って2週間ほどを賞味期限としているようです。

そのため、加熱して食べること前提で、かつ日本卵業協会定めた期間であれば、
まったく問題はないといえます。

http://www.nichirankyo.or.jp/ansin/hajime.htm

<殻ごと冷凍すると殻が割れるが卵黄の味が良くなる>

 

 

 

 

保存目的でなく、変わった調理法の一種として、
卵を殻ごと冷凍しても大丈夫です。

上に卵黄の冷凍保存法に触れましたが、
あくまで卵黄のみの冷凍保存の場合です。

殻ごとで冷凍するなら、卵黄はもちもちとした
感触になり濃厚で美味しくなります。

作り方は、密封袋に殻付き卵を入れて一日冷凍します。

卵が凍る途中で殻が割れて卵白がもれ、汚れる事が多いため、
密封袋に入れましょう。

凍らせたままで、一週間ほどもちます。

解凍は、凍っている時に流水をかけながら殻をむき、
常温で1時間おきます。

夏の盛りは冷蔵庫で時間をかけて
解凍したほうが安全かもしれません。

冷凍卵の調理法は基本的にそのままで大丈夫ですが、
卵かけご飯、目玉焼き、温泉卵などで黄身の濃厚さが非常に際立ちます。

殻をむき、解凍しないまま衣をつけ、天ぷらにするのも非常に美味しいです。

殻をむいてから、冷凍のままひき肉の肉だねで
冷凍卵を包んで揚げるスコッチエッグも黄身が絶品とのことです。

 

 

 

 

冷凍卵の場合、卵黄の醤油漬け・味噌漬けが、
異様に早く出来ることも利点で、醤油漬けなら30分、
味噌漬けなら1日足らずで出来ます。

参考資料

https://afun7.com/archives/5003.html

<調理してから冷凍も可能>

もちろん加熱料理してからの冷凍も可能、
というかそのほうが正統派です。

ただ、ゆで卵の冷凍は、卵白部分の水分が抜け、スポンジ状になり、
パサパサになって大幅に味が落ちますので、避けましょう。

 

 

 

 

基本的には溶きほぐしたものを調理して冷凍保存します。

炒り卵は密封袋に平らに広げて、錦糸卵はやはり密封袋に
平らに広げて冷凍して下さい。

薄焼き卵は一枚ずつラップと交互に
重ねてから未密封袋に入れて冷凍しましょう。

参考資料

https://www.nichireifoods.co.jp/enjoy/basic/detail_08.html

<調理済み卵・割れ卵を放置するほうが危険>

生卵はリゾチウムという酵素を含み、
これはいろいろな細菌を溶かして卵を
細菌感染から守ります。

ですが、酵素はタンパク質で出来ているので、
熱を加えると変性して効果を失います。

このため、生卵の冷蔵保存期間はかなり長く、
時に加熱調理卵の冷凍保存より長く持ちます。

リゾチウムも効果はありますが、
それよりも殻のバリア効果の方がはるかに高いため、
一度割った卵を生のまま放置すると食中毒を引き起こす
可能性が高くなり、一番危険です。

卵は割ったらすぐ食べるか加熱調理しましょう。

 

 

 

 

参考資料

https://www.kewpie.co.jp/finechemical/egg/ew_lyso.html

まとめ

卵の栄養と健康効果、保存法、少し変わった調理法に
触れてきましたが、お役に立てたでしょうか。

卵は本当に栄養的に優れた食品ですが、食物繊維とビタミンCが
不足していることだけは十分に認識して、野菜やきのこを加えたり、
果物や海藻(わかめの味噌汁や海苔で十分です)を取り入れたりしてくださいね。

 

 

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