不妊治療

結婚すると、自然に子供が授かると皆どこかで
感じていると思います。

しかし、残念ながら、何年もの間、不妊に悩み
ようやく子供を授かったという話も良く
聞きます。

では、実際に不妊に悩んでいる方の話も
交えてその原因と対処法を見ていきます。

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不妊原因は女性だけじゃない 色々ある不妊原因まとめ

まず不妊の女性の例を挙げていきます。

《とある女性のお悩み相談:開始》

友人が悩んでいます。
結婚5年目の30代女性なのですが、まだ子供を授かりません。
本人は不妊症ではと調べているようなのですが、なかなかはかどらないようです。

力になってあげたいので、どうすればいいでしょうか?
話を聞いてあげるだけでいいのでしょうか?
それともこちらでも調べてみて、教えてあげるべきでしょうか?

《とある女性のお悩み相談:終了》

とのことです。

まず、不妊症の定義から説明していきましょう。

2015年10月に不妊症の定義が変更され、
『生殖年齢の男女が妊娠を希望し、ある一定期間、避妊することなく
通常の性交を継続的に行っているにもかかわらず、妊娠の成立をみない場合を不妊という。

その一定期間については 1 年というのが一般的である。
なお、妊娠のために医学的介入が必要な場合は期間を問わない』

となっています。

参考資料

https://fa.kyorin.co.jp/jsog/readPDF.php?file=67/10/067102135.pdf

日本産科婦人科学会より、こちら↓↓

https://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=15

つまり、ご夫婦に赤ちゃんがほしいという希望がある場合、
医学的介入が必要であれば、いつでも不妊症の検査や治療に入ることができます。

また、ご友人が、結婚後、すぐに妊娠を希望しているのであれば、
やはり不妊症ということになります。

日本産科婦人科学会では、35歳以上で初めて出産する人を、『高齢初産婦』
(あるいは高年妊娠)と定めています。

これは、高齢出産はリスクが上昇した状態での出産になるためです。

母体には、産科合併症(妊娠⾼⾎圧症候群や妊娠糖尿病など)の確率が高まる、
難産になりやすいといった問題が生じる可能性もあります。

産後の母体の回復も若い人に比べると遅くなりがちです。

胎児についても、若干ですが流産の可能性、染色体などの
先天異常の可能性、早産の可能性などが高まります。

このお悩みの場合、ご友人のことを考えると
早く原因を突き止め妊娠成立という形が望ましいですね。

不妊症検査にはかなり費用がかかり、保険が効かない検査も
たくさんあり、不妊の原因をすべて検査するとかなり大変です。

また、検査が済み、原因がある程度判明した後、
不妊治療に移行した時の費用についても覚悟が必要です。

日本生殖医学会は

『「不妊症」とは、なんらかの治療をしないと、それ以降自然に妊娠
する可能性がほとんどない状態をいいます』

と断言しています。

こちら↓↓

https://www.jsrm.or.jp/

この場合、不妊の原因を検査などで突き止め、
治療をすることが妊娠への一歩だと考えられます。

不妊の原因について、次に詳しく説明していきます。

不妊原因は女性だけじゃない 色々ある不妊原因まとめ

写真

 

一般的に不妊というと女性の側に問題があると
思われますが、男性にも原因があるので
この問題には、ご夫婦で取り組むことが重要です。

世界保健機構(WHO)から、

  • 不妊症の原因が男性側にある夫婦は約4組に1組
  • 女性男性両方に不妊症の原因がある夫婦も約4組に1組

ということが発表されています。

図

 

 

 

 

画像出典https://ivf-asada.jp/hunin/huninkiso02.html

https://ivf-asada.jp/hunin/huninkiso02.html

より引用

つまり、不妊原因は男女半々が持っていることになり、
そのため、夫婦共に検査を受けることがとても大事です。

男女ともに年齢とともに妊娠率は低くなり、
30代の場合、専門の医師に相談した方が
良いと思います。

すぐに妊娠成立しても高齢出産の
可能性が高まります。

男性側の主な原因としては

1.精巣が原因となる非閉鎖性無精子症
2.精路閉鎖(閉鎖性無精子症)
3.性交障害
4.内分泌ホルモン異常
5.その他

があります。

女性側の主な原因としては、

1.卵巣:卵巣機能不全
2.卵管:狭窄(きょうさく)癒着、閉鎖、水腫(すいしゅ)
3.子宮:筋腫(きんしゅ)、奇形、発育不全
4.内分泌ホルモン異常
5.子宮内膜症
6.その他

があります。

男性は、不妊外来のある産婦人科での検査だけでなく、
男性不妊症を専門とする泌尿器科で検査・治療をする場合もあります。

参考資料

https://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa07.html

男性不妊の原因や検査法を説明していきましょう。
場合によっては治療法にも触れます。

『精巣が原因となる非閉鎖性無精子症』

無精子症とは、射出された精液の中に精子が全く見られない状態をいいます。

精路に閉塞がないのに精子が全く作られていない無精子症のほとんどは、
原因不明ですが、10~19%に染色体異常であるクラインフェルター症候群(47XXY)がみられます。

また、無精子症の他の原因としては、おたふく風邪による精巣炎
(成人でのおたふく風邪感染のほうが精巣炎になる確率が高い)、
精索静脈瘤、停留睾丸の可能性もあります。

精巣炎は消炎鎮痛剤と、冷罨法(氷のう、氷枕、冷湿布、
冷やしタオルなどを適切に用いて冷やす)で処置します。

冷やすことで血管が収縮し、血液とリンパ液の循環が
抑えられ組織の代謝が減少し、細胞の活動も抑制されるので、
基本はそれで十分です。

細菌感染も疑われる場合は抗生物質も投与して治療します。

ただ、処置が遅れると、睾丸を摘出する必要が出てくる病気です。
そのため、幼児期に2回のワクチン接種をうけて予防するのが基本です。

絵

 

 

 

おたふく風邪による精巣炎の全症例の3分の2が片側性で,3分の1が両側性です。

おたふく風邪による精巣炎患者の60%では,少なくとも片側の精巣で精巣萎縮が発生します。

萎縮自体は精子の受精率は、精巣炎の重症度とは関係しませんが、
おたふく風邪による片側性の精巣炎を発症した男性の4分の1と
両側性精巣炎を発症した男性の3分の2で精子の受精率が低下します。

精索静脈瘤は、男性不妊症を引き起こす代表的な疾患で、
陰嚢の静脈が拡張した状態をいいます。

それ自体は決して悪性の病気ではありません。

精液所見が悪く、かつ高度な左精索静脈瘤が認められた方のみ
精索静脈瘤の治療を行います。通常、顕微鏡を用いた手術で静脈を結紮します。

停留睾丸は男性側の不妊の原因としては5番目とされています。

成人してからの対処としては、精子の質の悪さに対しての治療
(人工授精・体外受精・顕微授精など)程度となります。

片側だけの停留睾丸であれば、男子の不妊率は10~30%ほどで普通と
変わらないという報告もありますが、片側のみの停留であっても、
精液検査では、精子数が少ない場合が多いことがわかっています。

また、両側とも停留精巣の場合は、確実に不妊率が高く、
程度によりますが50%前後多く、報告されています。

成人してからの対処は少なく、
停留睾丸は幼児期に診断・治療・手術と
いった行動が必要でしょう。

これは、親御さんの判断に委ねられます。

参考資料

https://www.mens-health.jp/364

『精路閉鎖』(閉塞性無精子症とも。無精子症の20%を占める)

精巣内では精子が作られているのに、精液中に精子が出てこない閉塞性無精子症を指します。

原因としては精巣上体炎後の炎症性閉塞、鼠径ヘルニア
(胎児期に睾丸が体外に出る時の管から脱腸してしまう病気)
の手術による精管結紮、副鼻腔気管支症候群のひとつであり、
理由は不明ながら特発性閉塞性無精子症を合併するヤング症候群などがあります。

かつては精管造影という検査で閉塞の有無を確認していましたが、
検査で針を精管に穿刺することにより新たに閉塞を起こすリスクがあること、
またより精巣に近い部位の精巣上体管、精巣輸出管の閉塞は診断できないことにより、
現在では検査として行われる事は無く、精路再建手術中に切断した精管から行います。

問診、診察所見、ホルモンデータ、精巣容積である程度、予想を、
男性不妊症を専門とする泌尿器科医に相談するという流れがになると思います。

閉塞した精路を再建、精巣内の精子を回収して顕微授精すると、
治療成功の可能性が出てきます。

精路閉鎖の治療方針としては精路再建術・精路開通術が考えられます。

詰まっている箇所の開通に成功した場合は、精液中に精子が出てくることが期待できます。
1.精管同士をつなぎ直す(精管精管吻合術)
2.精管と精巣上体をつなぐ(精管精巣上体吻合術)
3.射精管の閉塞部位を切除スコープ(膀胱腫瘍や前立腺を切除するための器具)で切開し、
詰まったところを開通させる。

しかし、再建術・開通術を行うと、7割の男性に精子が現れます。

仮に精子が出ても自然妊娠に十分でない量でないこともあります。

そういう場合は、精巣内精子回収手術(TESE)を行い、
精子の確保を優先することもあります。

先天性の精管形成不全で精管がない、あるいは先天性両側精管欠損症
(嚢胞性線維症などが原因)による無精子症もあり、
精管そのものがなく再建術はできません。

そのため、精巣上体遺残からの顕微鏡下精子吸引法で精子を回収することがあります。

先天性の嚢胞(液体の塊)や外傷などによる癒着が原因による
尿道につながる部分である射精管の閉塞とも考えられ、
精巣からの精子回収が選択肢に上がります。

参考資料

https://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa04.html

男性

 

 

 

 

『性交障害』(性機能障害とも)

ストレス等による勃起障害(ED)や、
腟内射精が困難な腟内射精障害があります。

治療としてタイミング指導を行う場合、
タイミングに固執しすぎて性行為そのものに
障害を来たす場合もあります。

対処としてバイアグラやカウンセリングなどの方法があり、
特に勃起障害には原因が多いと考えられ、
きちんとカウンセリング、もしくは問診を受けましょう。

主な原因となる病気・怪我は、
動脈の閉塞(末梢血管疾患)、脊髄の病気(腫瘍やけがなど)、
殿部と陰部(いわゆるサドル領域)の長時間の圧迫(サイクリングや乗馬の際などに生じる)、
前立腺炎、性腺機能低下症(テストステロン欠乏)、
重度の甲状腺機能亢進症あるいは甲状腺機能低下症があります。

いずれも改善方法や治療法はありますが、
原因がわからないと対処できませんので
きちんと医師と話をしましょう。

また、原因となる主な薬剤として、高血圧を治療する薬、
前立腺がんを治療する薬、中枢神経系に影響を及ぼす薬(酒や抗うつ剤を含む)、
抗ヒスタミン薬(花粉症薬など)があります。

これも医師と相談の上、今後の方針を決めることになります。

その他、動脈硬化や糖尿病も、性機能障害の原因になります。

参考資料

https://www.iwa-cl.jp/ninkatsu/ninkatsu_7.html

『内分泌ホルモン異常』

動物では、脳の視床下部-下垂体で作られるゴナドトロピン
という性腺刺激ホルモンがありますが、
人間の男性の場合は、その内訳が卵胞刺激ホルモン(FSH),
黄体形成ホルモン(LH)の2つであり、
LHが男性ホルモン(テストテロン)の分泌を刺激し、
FSHは精巣を増大させ造精に働きます。

しかし、下垂体機能低下症など、脳の視床下部-下垂体が
ゴナドトロピンを十分分泌できないことによる
低ゴナドトロピン性腺機能低下症があり、
ゴナドトロピンを注射などで補充して治療します。

参考資料

https://www.lab.toho-u.ac.jp/med/omori/repro/patient/man_sterility/inspection.html

『その他』

精液が黄色く膿がある場合、膿精液症にかかっている可能性があります。

その場合、前立腺や精嚢等の炎症により、精液中に白血球が増え、
精子の運動率を低下させている状態も考えられ、抗生物質により
治療することで精子の運動率の回復が見込めます。

女性は、基本的に不妊外来のある産婦人科で検査します。

原因や検査法を説明していきましょう。
場合によっては、治療法にも触れます。

参考資料

https://kamiyaclinic.com/cure-contents4/

『卵巣:卵巣機能不全』

早発閉経とも呼ばれ、40歳前に月経の
停止が起こることです。

卵巣が排卵せず、ホルモンを分泌する
能力が衰えるために起こります。

症状は、自然に起こる閉経の場合と同じです。

血液検査で診断が確定でき、原因を特定するため他の検査を行います。

エストロゲンや他の薬剤などの様々な対策によって、
症状を減らしたり和らげたりすることができます。

検査としては妊娠検査を行い、エストロゲンおよび
卵胞刺激ホルモン(卵巣を刺激して エストロゲンおよび
プロゲステロンの分泌を促すホルモン)を
数回にわたり毎週測定し診断を確定します。

35歳未満の女性では染色体検査を行うことがあり、
染色体異常が発見された場合は、追加の処置や治療が必要になります。

卵巣機能不全の原因は色々とあります。

例えば、遺伝子異常です。

性染色体などの染色体異常の場合があり、
性染色体の異常には、ターナー症候群や
Y染色体の関与する疾患(Y染色体は通常は男性にしかみられない)
などがあります。

また、自己免疫疾患などがあり、
卵巣を含む体内の組織を攻撃する異常な抗体が作られます。

例えば、甲状腺炎、白斑や重症筋無力症、代謝性疾患として、
アジソン病や糖尿病などがあります。

ウイルス感染症として、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎、ムンプス)
などがあります。

がんに対する化学療法、放射線療法、タバコなどの有害物質も含まれ、
その原因と考えられます。

一部の女性では、卵巣機能不全であっても、
何の症状もなく妊娠しないという場合があります。

ホットフラッシュ(ほてり)や気分の変動、
正常な閉経(51歳頃に起こる)に関連するものと
同じ症状がみられる女性もおり、月経が不規則になる、
止まる場合があります。

ちなみに、エストロゲン療法を受けなければ、
認知症、パーキンソン病、および冠動脈疾患のリスクが上昇します。

参考資料

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/22-%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%81%AE%E5%81%A5%E5%BA%B7%E4%B8%8A%E3%81%AE%E5%95%8F%E9%A1%8C/%E6%9C%88%E7%B5%8C%E7%95%B0%E5%B8%B8%E3%81%A8%E7%95%B0%E5%B8%B8%E3%81%AA%E6%80%A7%E5%99%A8%E5%87%BA%E8%A1%80%EF%BC%88%E4%B8%8D%E6%AD%A3%E5%87%BA%E8%A1%80%EF%BC%89/%E6%97%A9%E7%99%BA%E9%96%89%E7%B5%8C

『卵管:狭窄(きょうさく)癒着、閉鎖、水腫(すいしゅ)』

カンジダ膣炎、細菌性膣炎、あとクラミジア感染症などの性感染症を
治療せず、卵管炎を起こし卵管が詰まって癒着することがあります。

水腫は卵管膨大部が詰まる原因のひとつです。

卵管水腫とは、卵管が詰まって管内にうみや水がたまった状態をいいます。

卵管炎などで、卵管の先にある卵管采まで炎症が広がり、
卵巣から排卵があっても、卵管采が卵子をとり込めません。

もう一方に問題なければ妊娠の可能性はあり、
卵管采開口術という手術で治療することもあります。

参考資料

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/22-%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%81%AE%E5%81%A5%E5%BA%B7%E4%B8%8A%E3%81%AE%E5%95%8F%E9%A1%8C/%E4%B8%8D%E5%A6%8A%E7%97%87/%E5%8D%B5%E7%AE%A1%E3%81%AE%E5%95%8F%E9%A1%8C

『子宮:筋腫(きんしゅ)、奇形、発育不全』

子宮筋腫自体は、子宮などの筋肉である
平滑筋由来の良性子宮腫瘍です。

しかし、子宮筋腫の場所や大きさなどによっては、
異常子宮出血、骨盤痛や圧迫感、泌尿器や腸管の症状、
および妊娠合併症を頻繁に引き起こします。

もし受精しても、受精卵が着床しなければ
妊娠は成立せず、筋腫、奇形、発育不全は
着床がうまくいかない原因になることがあり、
手術などを行って改善していきます。

参考資料

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/22-%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%81%AE%E5%81%A5%E5%BA%B7%E4%B8%8A%E3%81%AE%E5%95%8F%E9%A1%8C/%E5%AD%90%E5%AE%AE%E7%AD%8B%E8%85%AB/%E5%AD%90%E5%AE%AE%E7%AD%8B%E8%85%AB

『内分泌ホルモン異常』

卵巣機能検査:生理時にPRL(プロラクチン)、LH(黄体化ホルモン)、
FSH(卵胞刺激ホルモン)、卵胞ホルモン(E2、エストロゲン)を測定します。

妊娠中や産褥期(授乳中)以外でプロラクチン値が高い場合は
排卵障害や黄体機能不全の原因となります。

LH、FSH、E2値により視床下部、下垂体および卵巣の機能を調べ、
排卵機能の評価を行います。

とくにFSHは卵巣機能の評価に重要なホルモンです。

甲状腺機能検査:(採血時期は任意)FT3、FT4(2種類の甲状腺ホルモン)
およびTSH(甲状腺刺激ホルモン:甲状腺ホルモンを分泌させるホルモン)を測定します。

甲状腺機能異常は、甲状腺機能低下や甲状腺機能亢進でも
排卵障害や流産(不育症)の原因になります。

黄体機能検査:高温期の7日目前後(6~8日目)に黄体ホルモンを測定します。

高温期での黄体ホルモン分泌不全は受精卵の着床障害や初期流産の原因となり、
着床後の妊娠継続のためにホルモンの投与が必要になることがあります。

参考資料

https://fert-tokyo.jp/funin/dear.html

 

『子宮内膜症』

本来、子宮内膜にある内膜組織が他のところに出来きている病気です。

卵巣、子宮を支えている靱帯、直腸と腟または子宮頸部との間の空間に
異常な内膜組織が発生し、子宮内膜症で骨盤内の慢性的な炎症で癒着が起きやすくなります。

子宮後面と直腸、卵巣と卵管、卵管と子宮など妊娠に重要な骨盤臓器どうしが
癒着し、骨盤内の解剖学的な位置の異常などにより、卵巣が卵の放出、
卵管への卵の取り込み(pick up)、卵管による卵の輸送に
障害が起こり不妊の原因となります。

骨盤内に慢性的に炎症がおこると骨盤内に水が貯まり、
この腹水中には免疫担当細胞が増加したり、
炎症物質サイトカインが増加したりしています。

その結果、卵胞の発育に障害がおこり、卵の質が低下し、
受精率、妊娠率が低下、卵巣内に発育した子宮内膜症は卵巣機能を低下させます。

このようなことが子宮内膜症の不妊原因と考えられています。

妊娠を希望するだいぶ前に判明したのなら、
ピルで生理を止め、内膜組織をコントロールして
異常な部分の内膜組織が増えないようおさえます。

不妊検査で判明したなら、場合によっては手術が必要となり、
その後、妊娠について考えていくことになります。

参考資料

https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/22-%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%81%AE%E5%81%A5%E5%BA%B7%E4%B8%8A%E3%81%AE%E5%95%8F%E9%A1%8C/%E5%AD%90%E5%AE%AE%E5%86%85%E8%86%9C%E7%97%87/%E5%AD%90%E5%AE%AE%E5%86%85%E8%86%9C%E7%97%87

『その他』

常在菌などの雑菌で膣炎を起こした場合(細菌性膣炎、カンジダ膣炎)や
性感染症の菌(クラミジアなど)で感染症を起こした場合、
菌が上にのぼって子宮内膜炎になることがあります。

急性子宮内膜炎は生理による内膜剥離で治ることもあり、
慢性子宮内膜炎は、感染が子宮内膜の基底層まで波及し、
受精卵の着床不全の原因となり、不妊の原因になることもあります。

抗生物質の服用で治療可能です。

ご友人が結婚5年目の30代で、不妊かもと悩んでいるようなら
基礎体温のグラフをつけることだけでもすすめてあげて下さい。

もう少し深く話せる間柄なら、
産婦人科で不妊に関して問診だけでも
受けることをすすめてあげてください。

さり気なく旦那さんの方の検査もすすめてあげて下さい。

不妊の原因の半分は男性側も持っているという事実を添えて。

使えるお金にも、時間にも、限りがあり、卵子にも精子にも、老
化というタイムリミットが存在します。

何もかも辛くなる時も、きっとあると思います。

参考資料

https://yomidr.yomiuri.co.jp/iryo-taizen/archive-taizen/OYTED306/

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一人で悩まずまず相談、不妊外来のある病院リスト

女性

不妊外来は、やはり産婦人科的な病院であることが多く、
不妊治療専門病院(クリニックや施設を標榜していることもある)もありますが、
来院者としては女性の方が多いようです。

男性の心理的負担が少ない男性不妊症専門外来は、
需要は多いですが、数としては少ないです。

ですが、男性不妊症も検査・治療可能な不妊治療専門の病院は多く、
それも踏まえてリストをまとめていきましょう。

『不妊治療情報センター』 https://www.funin.info/ の、
『病院検索』 https://www.funin.info/search/による、
地域ごとの『不妊治療施設・病院・クリニック検索』が
非常に優秀なため、これを使えば大抵のことはカバーできます。

病院検索画面では、下記のような画面が出てきます。

地図

 

 

 

 

 

 

 

画像出典https://www.funin.info/search/

ためしに沖縄をクリックして検索をかけてみます。

検索結果

 

 

 

 

 

 

 

画像出典https://www.funin.info/search/

図2

 

 

 

 

画像出典https://www.funin.info/search/

診療内容の実地項目が病院ごとにわかりやすく表でまとめられており、
ピンクの丸が実地項目、赤丸が特に力を入れて実施している項目とのことです。

東京くらい人口密度と治療施設・病院・クリニックが多いと検索が大変そうではありますが、

  • 23区西部
  • 23区東部
  • 23区外

の3つから絞り込んで探せるので、心配いりません。

ひとつ不安なのは、口コミなどの情報があまりないことですが、
不妊治療情報センターでいくつか気になる病院を見つけたら
下記の病院口コミサイト、病院評判・比較サイトの
いくつか評判を抑えておくと良いと思います。

『メディモ』 https://xn--dckudrdg.com/

『病院クチコミナビ』https://career.m3.com/kuchikominavi/

『病院情報局』https://hospia.jp/

『病院検索のここカラダ』https://www.cocokarada.jp/index.html

『マイクリニック』https://www.myclinic.ne.jp/

『Medire』https://cure.epark.jp/

『お医者さん.jp』https://www.oishasan.jp/

『HOSPTA.JP 病院検索ホスピタ』https://www.hospita.jp/

 

不妊治療について

不妊治療施設・病院・クリニックで主に行われる不妊治療と
その流れを性別に分けてまとめます。

基本的には下記のような流れになります。

図3

 

 

 

 

 

 

画像出典https://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa08.html

https://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa08.html 

より引用。

『人工授精』
精液を採取し、遠心処理や洗浄処理などで
精液に含まれる精子の数や質を上げ、
それを子宮内(卵管采)まで流し受精を試みます。

『体外受精』
人工授精がうまく行かなかった場合に取る方法です。
まず、採卵手術により卵子を採取します。

採卵手術にあたっては、調節卵巣刺激という方法がとられ、
数個~10個前後の成熟卵を得るべく排卵誘発剤が1週間前後使用されます。

手術で採取した卵子を採取した精液に入れて受精させ、
2~5日ほど体外培養します。

その後、できるだけ良好な胚を膣経由で子宮に戻します。

『顕微授精』
体外受精がうまくいかず精液中の精子数や
運動率が低い場合に取る方法です。

手術で卵子を採取し、採取した精液から
運動精子回収法という処理で運動精子を集めます。

この運動している精子から精子を1個選んで、
細いガラス針の先端に吸引し、この1個の精子を卵
子に顕微鏡で確認しながら直接注入し受精させます。

あとは体外受精と同じで、
受精卵を2~5日ほど体外培養します。

その後、できるだけ良好な胚を膣経由で子宮に戻します。

<男性不妊症検査の詳細・治療まとめ>

『問診』

不妊症に関連する病気の既往の有無、勃起や射精などの現在の性生活の状況を確認します。

『視診・触診』

左右の精巣の有無、大きさ、正常な精巣は
長径3~4cmのラグビーボール型、
硬さを調べます。

精索静脈瘤がある場合、
精巣の上方に青黒く軟らかい静脈が
透けて見えることもあります。

『精液検査(精子検査)』

精液量・精子濃度・精子運動率・精子正常形態率(奇形率)を見ていきます。

病院で取るのが望ましいのですが、20℃から30℃程度に保持することが出来れば、
自宅で採取して2時間以内に検査するという形も可能です。

男性の精液性状は日に日に変動するため、
通常3ヶ月以内に2回検査して総合的に診断します。

世界標準の基準値はこちら↓↓

https://www.jsrm.or.jp/public/funinsho_qa07.html

基準を満たさず、精液検査の結果が悪かった場合、
泌尿器科的検査を行い、内分泌系なども調べていきます。

精液検査を含む精液所見で精子数が少ないほど高度な治療が必要です。

人工授精<体外受精<顕微授精 の順で費用がかかり、母体の負担も大きくなります。

 

検査

 

 

画像出典https://u0u0.net/ZtQm

https://u0u0.net/ZtQm より引用。

『超音波検査』
精子の通り道である精巣上体、精管、精嚢腺、前立腺、
尿道の超音波検査などを行います。

精索静脈瘤などの診断もできることがあります。

『ホルモン検査(内分泌検査)』
血液中の男性ホルモン(テストステロン)、
下垂体ホルモン(FSH:卵胞刺激ホルモン、LH:黄体刺激ホルモン)
などを検査します。

下垂体ホルモンが低い場合、精子を作り出すことができなくなります。

FSHは、精巣を刺激して精巣で精子を作るよう促す作用があり、
LHも精巣を刺激し男性ホルモンの分泌を促す作用があるためです(造精機能障害)。

一方、精巣そのものの機能に異常がある(先天性造精機能障害など)場合、
逆に下垂体ホルモンのFSHが上昇することがあります。

ホルモン検査によって、精液異常の原因を検索、
勃起障害や射精障害がある場合にも必要です。

すべて低下している場合は、ホルモン治療が有効です。

『染色体検査、精巣生検など』

精液中にまったく精子がいない無精子症や、
ごく少数の精子しかみられない高度乏精子症の場合は、
血液による染色体検査や遺伝子(AZF)検査、
精巣の生検(精巣の組織をとって調べる)が必要になることがあります。

クラインフェルター症候群、ロバートソン転座、
逆位などの性染色体異常が発見されることがあります。

しかし、精巣内精子採取術などによる治療の可能性があります。

他の特殊な検査としては、
『精子生存性検査』
動いていない精子が多い時に、生存している精子かどうか判別する検査です。

『HOS(ホス)テスト』
浸透圧の低い液の中に入れると、
尾部の構造が変化することを利用し、
精子の受精能力を調べます。

動いている精子が見つからず、
精子が生きているかどうかを判定するために行います。

生きている精子を選び、再び浸透圧の
正常な液の中にすぐ戻して精子を元の形に戻します。

『電子顕微鏡による精子尾部検査』
生きているのに動いていない精子が多数存在する時に行い、
尾部の構造に異常がないか調べます。

『抗精子抗体検査』
抗精子抗体(血液中の抗体で、精子を攻撃してしまい受精を阻む抗体)の
有無の検査も必要に応じて行います。

女性に抗精子抗体があると、
子宮頸管粘液などで精子の運きが悪くなり
自然妊娠が難しくなる場合があります
(ヒューナーテストという女性側の検査で、
子宮頚管粘液内の精子の運動を見る検査があります)。

男性も同じく精子の運動率が悪くなり、自然妊娠が難しくなることがあります。

精子運動率が悪い場合やなかなか妊娠しない場合は、
人工授精、体外受精、顕微授精になることがあります。

男性不妊専門の外来もありますが、
実際は産婦人科的な側面が強い不妊治療専門医療施設が大半です。

婦人科に男1人での検査を嫌がる男性もいますが、
不妊の検査や治療は、女性のほうがずっと
痛みも伴い負担が大きく大変です。

女性の場合、金属器具やチューブを使い、子宮内膜や子宮頸管の細胞接種など
痛みや、時によっては発熱も伴います。

男性には理解していただきたいですね。

『精液検査』だけなら自宅採取・郵送検査を行っている会社があります。

<女性不妊症検査・治療まとめ>

『基礎体温』は、非常に重要なデータとなります。

基礎体温グラフの上下によって、排卵の有無と黄体機能不全の可能性があるかどうかわかり、
排卵日がいつなのか、黄体ホルモンがきちんと分泌されているのかが判断できます。

初診の時に2~3ヵ月分の基礎体温グラフがあると、その後の検査・治療がスムーズです。

『内分泌検査によるホルモン測定』
子宮・卵巣の機能不全や排卵障害などを見るために、血液検査で

  • 卵巣機能の測定:黄体化ホルモン、卵胞刺激ホルモン、卵胞ホルモン
  • 黄体機能の検査(着床の検査):黄体ホルモン
  • 甲状腺機能の検査:甲状腺ホルモン

を調べます。

生理3日目に卵巣機能の測定のための採血
排卵1週間後に黄体機能の検査の採血
(この時期に黄体ホルモン分泌がピークに達するため)
異常が見つかれば内服薬や注射でホルモン補充をしたり、
同じく内服薬や注射で排卵を誘発します。

甲状腺機能低下症(橋本病など)では、
日常生活には差し支えない程度のごくわずかな潜在性のものでも
不妊や流産の確率が上がりがちです。甲状腺ホルモンの補充で治療します。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)

生理の周期が短くなったり生理の量が少なくなり、
排卵障害を起こしたり、流産しやすくなるので、
主に薬物療法により甲状腺機能がコントロール後
不妊治療を行います。

『子宮卵管造影法』
検査の後の数カ月は卵管の通りを良くするので、妊娠の可能性が上がると言われ、
生理終了後から排卵日までの間に検査をおこないます。

子宮卵管造影法では、子宮に造影剤を注入し、
子宮のかたちや卵管の太さ、癒着の有無などをX線で撮影して調べます。
所要時間は5~6分。

極細でやわらかいチューブを使用している病院では
それほど痛くないこともあります。

『超音波検査』

無くてはならない検査ですが、
腹部からのエコー検査とは違います。

腟内に超音波を発生させるプロープを入れ、
反響する信号を画像にし、リアルタイムで体内の様子を観察します。

子宮筋腫の有無や場所・大きさ、子宮内膜の厚さ、
子宮内膜症の有無など、さまざまなことがわかる大切な検査で、痛みもありません。

また、超音波検査で卵胞の大きさを観察することにより、
排卵日をほぼ正確に予想することも可能です。

他に、夫婦で行っておくべき血液検査は感染症(B型肝炎、C型肝炎、梅毒、HIV)と
血液型(ABO型、Rh)の検査があり、1回の採血で出来ます。

一休みすることも夫婦ふたりで生きていくことも、また選択の1つです。
限られた人生の中で、何が一番幸せなのか、見つめ直すべき時なのかもしれません。

その手に自分の子供を抱くために戦い続けると決めた人たちに、
読んでほしいエッセイ漫画が2つあります。

この記事は、このエッセイ漫画を非常に意識して書きました。

1つは、『コウノトリのかくれんぼ』です。
こういう不妊治療漫画って、普通、最後は授かってめでたしめでたしのはずなんです。
けれど、このエッセイ漫画は、ひたすらに続く不妊症検査と、
何度にもわたる体外受精挑戦と、毎月の妊娠失敗の判明を書いています。
繰り返し繰り返し描いています。
衝撃でした。

不妊治療に保険は効かず、治療をすれば積み上がる治療費、
何の検査をどのくらいすればいいかわからず、
もう疲れ果ててしまうくらい。

それなのに、不妊治療を続けて、受精と着床と妊娠継続をしたいなら、
毎日のホルモン剤の内服と、毎日の腹部へのホルモン注射が欠かせない……。

どんなに泣いても嘆いてもコウノトリはやってこない。
やってこないまま、この本は終わります。
作者夫婦の治療は続いていきますが。

誰が読んでも、その壮絶さに非常に驚くと言うか
生まれたての赤ちゃんを見る目が変わるエッセイ漫画です。

もう1冊、1シリーズが『中国嫁日記』です。
これは、高齢男性側の不妊症の気持ちが推察できるエッセイ漫画です。

この漫画は、基本的には、40歳男性漫画家の井上さんと
20代中国人女性の月(ユエ)さんが、
まさかの年齢差&国際結婚をしたことから始まるエッセイ漫画です。

ですが、妊娠希望・不妊治療開始・妊娠成立・そして胎児の心拍が消えるに至り、
結局の所、胎児を取り除くしか、方法はありませんでした。

現在、紙の本で8巻まで出ているシリーズですが、その6巻目の描き下ろしに当たる話です。

不妊治療を始めた後の身体的・精神的負担は、月さんのほうが圧倒的に大きいため、月さんが
大切な井上さんにとっては、とても辛い話になります。

井上さんは結婚した時、すでに40歳です。
精子数も運動精子も、若い頃に比べて衰えています。

最近の報告の中には、35歳を過ぎた男性は、
精子が卵子に到達して受精に至っても、精子が受精卵の
細胞分裂を促す能力が衰えているというものもあります。

45歳より高齢の男性では25歳未満とくらべて
自然流産の確率が約2倍になるとするものや、
自然流産に与える影響は男性の40歳以上は
女性の30歳以上に相当するとの報告もあります。

精子の質が良くなければ、人工授精がまず行われます。

精液を洗浄して不要物を除去し、運動良好精子を選別し、子宮腔内に精子を注入します。

女性にとってはかなり痛みをともなう治療になることがあります。

井上さんは、自分の方に原因があることを気に病みながらも、
月さんと一緒に失った命を思って泣いて泣いて、慰めることくらいしか出来ませんでした。

まとめ

男性も不妊症検査にはいろいろ苦労がともないますが、やはり、
女性の方が検査・治療ともに身体的負担が大きいです。

晩婚化が進んで妊娠希望年齢も上がっている現在、
不妊治療は長く辛く厳しい戦いになります。

大きな費用負担も、、

高齢で不妊治療を続けるとは、加齢との戦いでもあります。

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